30歳からのニューヨークライフ。

このブログは、30代にしてニューヨークに来てしまったゲイが思ったことを不真面目かつ真面目にお届けしようと試みるブログです。

ニューヨークで歯が痛くなった。ー地獄のニューヨーク歯科治療の現状ー

みなさんこんにちはー。

 

すっかりこのブログとも心の距離が開いてしまいました。

というのも現実世界での生活が本当に忙しく、また、日本語でまとまった文章を書くことがめんどくさく、こんなブログ誰も見てないと思うと、尚更足が遠のき…と、言い訳をつらつらつらと重ね、しばらくログインしていませんでした。(ダメ女)

 

それでもアクセスログを見ると一日に200人くらいの人が来てくれていて、もしかしたら誰かの暇つぶし程度にはなってるのかと思い、また、自分が海外暮らしを始めて困った時にネットで情報を漁ったように、誰かの助けになってるのかもしれないと思うと、今日もここに何か書き記して置こうと思い筆をとっています。

 

このブログ、誰かの役に立ってるー?(浜崎あゆみのライブ風)

 

さて。

 

唐突ですが、先日歯が痛くなりました。

上奥歯の親不知から2番目の日本で過去に治療したところです。

というのも、この歯に関しては昨年から少し問題を抱えていて、夏に一時帰国した際に改めて日本で治療をしてもらっていたのです。クラウンを外し、虫歯になっていたところを削り、神経はとらず治療は完了。

その後、まぁ少しの違和感はあったものの、問題なく過ごしていたある日、何を思ったのかめちゃくちゃ硬いアーモンドグラノーラなるものをトレジョで見つけ、「ああん、美味しそう!」とウキウキしながら帰宅し、その日の夜に牛乳をかけて食べることにしたんです。

 

これが地獄の始まりでした。

 

このアメリカ製のアーモンドグラノーラ、まず全然牛乳を吸わない。日本のグラノーラは5分程度浸したらいい感じになると思うんですが、コイツは水たまりに落ちた石のように変化がない。まるで水分を吸収することを拒絶しているようでした。

 

まぁ、ここで諦めるわけもなく、かき混ぜてみたり、叩いてみたりしてみるものの、目に見えた変化はほとんど起きず、ついに食欲が理性を超えてしまいました。

 

ガリガリと治療した方の奥歯で石をアーモンドを心地良く噛み砕き、ミルクで喉奥に流し込む。このアーモンドグラノーラの悪きわまりないところは、周りを砂糖か何かでコーティングしてあり、さらに硬さが凶悪性を増しているところでした。

 

その日の夜。

なんか頭がいたいなぁと思いながらも歯も痛いような感覚が襲ってきました。僕は偏頭痛もちなので、頭痛がくるとすぐに薬(リングルアイビーかロキソニン)を飲むようにしています。なので、その日も薬を飲んでまずは就寝。この時点で何か今までの歯痛とは何かが違うことを感じていました。

 

翌日。朝からなんか歯が痛い。

同じようにリングルちゃんを飲み、痛みを散らす。

そしてその夜。夜が近ずくに連れて、歯がズキズキと今まで以上に痛み始めたではありませんか。

しかも何かがしみるとかそういう系の痛みではなく、もう歯ぐきを刺すような我慢できないくらいの痛みです。(実際泣きそうになった。)

これはあかん、と思い痛み止めを飲み、ここで病院探しを始めました。

 

アメリカの歯科治療システムは知ってる人は知ってると思いますが、日本と大きく異なり、各専門医が治療できる範囲が分かれています。そしてそれをカバーできるかどうかは保険によっても異なり、大抵の場合高額治療になります。(それを知っていたので、夏に戻った時に時間を割いてでも歯科に通ったのにもかかわらず、この結果。)

 

まずは自分の入っている保険のサイトに行き、どの歯科が保険に加入しているか調べます。自分はすぐにでも診てもらいたかったので、通いやすい場所とYelpでの評価で絞込み、電話をかけました。予約を取りたいことを伝えると、

 

「オッケー、じゃあ二週間後のこの時間はどう?」と返答。

 

二週間も待てるわけないんじゃあああああ!

 

と、暴れたい気持ちを抑え、「ううん、ごめん、今すごく痛くてできるだけ早めに診てもらいたいんだけど」と伝えると、「緊急の診察は受けてない」と言われ撃沈。それでも「せめて今週どこかに時間ない?」と色々と説明して粘る(この電話の英語はほんとめちゃくちゃ難しかった)と「じゃあ、一週間後のこの時間はどう?」と提案があり、そこでひとまず予約しました。

 

そこからの1週間は歯痛の不安との戦いでした。朝と夜に痛み止めを飲んで、日中不安にならないようにし、食事もなるべく口を動かさず、痛んだ歯の方を刺激しないように過ごしていました。

 

歯痛で一週間待つなんて、日本だと考えられないですよね。

アメリカだと緊急診療は普通の治療よりも高く、費用がかさみます。日本は余程の人気歯科でない限り、トラブルがあった数日以内に電話すれば治療してもらえると思います。保険の範囲で適切に治療を受けられる日本の保険制度は本当に素晴らしいと思う。

 

そして待ちに待った1週間後。この時点で幸いだったのが、数日前から違和感はあったが歯の痛みは収まってきていたこと。

午後2時の予約で行くと、まずが長い問診票を書かされる。その項目は過去の病歴などの普段の生活で出会わない単語の羅列です。それを携帯で調べながら、チェックを入れ、やっと提出。

 

そしてそこから延々と待つこと1.5時間。笑 (なんのための予約?

 

まあこういうアメリカの部分には慣れたもので、そこで怒っても何も変わらないので、呼ばれるまで待ち、携帯の充電が10%になった頃、ようやく呼ばれる。(途中いつ治療受けられるか聞きに行くと、今日は忙しくて待たせてごめんね、と。予想通りのなんの解決にもならない返答。)

 

席に座ると、まずはレントゲンを撮影。日本はレントゲン室みたいな場所に移動しますが、席に座ったまま、重いカバーを被せられ、小型の撮影機で3箇所を撮影。最後の撮影がうまくいかず、3回も同じ場所を撮影される。(放射線地獄。怒らない怒らない)

 

そして先生がきて、口を開けいくつか質問され、触診すること正味5分。「多分神経だろうから、解決するには抜くか、神経治療に2000ドル払うしかないね」と。

 

いや、どっちも地獄やん。笑

 

「ここでは何もできないの?」と聞くと、

「できない、クラウンを外すことも自分は専門医じゃないからできないし、神経の治療もできない。神経治療するなら他のドクターは紹介できるよ」と。

 

「2000ドルは払えないし、歯も抜きたくない、保険でカバーできないの?」と聞くと、「加入してるあなたのNYの保険だと奥歯の神経治療はカバー外なんだよ」と教えてくれた。奥歯差別

 

途方にくれていると、「NYUの歯科学部に行ってみたらどう?」と。「学生が歯科医の監修の元で治療するから他に比べると治療費は安くなるよ」と。「治療の評判はそうなの?」と聞くと、「学生の技術による」と。笑 運任せかい!

 

歯の治療が運任せって絶対いやですよね?しかも自分の完璧でない医療の英語力でミスが起きたりするのも避けたい。(帰宅中、NYUのレビューを見ていると運が良かった人と運が悪かった人で評価が分かれている様子。無理・・・。)

 

今回のように、二時間待って5分の診察、そして何も解決しないという医療としてはあり得ないことがニューヨークでは普通に起きます。幸い、この時点で痛みは治まり、違和感は残っているものの、ピークのときの痛みは無くなっていました。

 

翌日、NYにある日本人歯科医院に電話し、現状を伝えると、神経を抜いてふたをする治療は実費(約$375)でできるけれど、神経治療を最後までするとなると最低$1000以上はするという同じような状況を説明されました。

 

もう個人的には万事休すで、もしどうしても耐えられなくなったら、日本人の歯科で神経を抜いてもらい、その後NYUで治療することを考えていました。

 

幸い、今はとりあえず落ち着いていて、腫れたりすることもなく痛みもありません。ただ違和感はあり、将来的に治療は必要だと思われます。

 

この爆弾を抱えながらアメリカで生活する不安で数日めちゃくちゃ落ち込みましたが、

今は考えすぎないように、刺激を与えすぎないようにしながら生活をしています。

 

日本人にとって、良い保険とお金を持っていない限り、アメリカでの歯科治療は本当に地獄な気がします。

 

もし、NY在住の方で、有益な歯科情報を知っている方は教えて欲しいです。

 

本当切実に。